私は映像制作をするなかで、より良い映像を作るため
効率よい作業をし、最短でたどり着く道を探します
その状況に適した道具を使い分けるのが最良の道だと考えます
建設業に従事している方は場所作業において重機を使い分けます
その「重機を操り」「重機を選択」するのも人間です
今回はQCでモーショングラフィックを制作します
モーショングラフィックを制作する場合は「AfterEffects」を使用した方が
効率的ですが、まだ紹介していないパッチを使うので最後までお付き合い下さい
ファンタジー世界で「蝶」が「光る粉」をまきながら「螺旋状」に飛んでいく映像を制作します
まずは「蝶」です
蝶の動きは左右対称な羽で「羽ばたき」飛んでいます
一枚の画像で真ん中で折って上下させることが出来れば
簡単に「羽ばたき」を表現できますが折りたたむことは難しいです
片側だけを書いた「2枚の画像」を用意し、上下させれば良いわけです
2枚のimageを用意して、2つの「sprite」を用意して各々をつないで下さい
片側だけ書かれた蝶の絵が重なることにより1匹の蝶の絵が描画されています
こちらに「はばたき」のモーションをつけていきます
回転と角度を調節するのは「Rotation」です
まずは「X Rotation」を90度に設定し
「Y Rotation」に「LFO」パッチをつなぎます
「LFO」は三角関数波形を出力するパッチです
左図がsin波とcos波の関係図です(コマネチ大学Webサイトより転記)
今回はどちらでも良いのでsin波のまま両方につなぎます
すると片側は大丈夫ですが、同じ角度に両方動いてしまいます
蝶は胴体を中心に左右が同時に動きますので
片側に「Math」パッチを適応します
「Mtah」パッチは数式を入力するパッチです
片方の羽は逆の回転をしてほしいので「−1」をかけることによって
角度が逆になりミラーのように対称な動きをします
右図を参考に数式を入力してください
以上で「はばたく」「蝶」の完成です
次は「光る粉」をつくります
「QCでつくる時計」のTipsで登場した「pareticle System」です「image」に「Blur」を経由しつなぎます
「Blur」はいくつか種類がありますがお好みのもをを探してください
「COLOR」に先ほどの「LFO」から「HSL Color」の「Hue」を経由します
以上で蝶から「光る粉」がまかれている演出の完成です
最後に「螺旋状」の動きをつけます
「光る粉」は蝶に付随するものなので
蝶と光る粉の「position」は同じでなければなりません
円の軌道を描くには「X」にsin波、「Y」にcos波をつなぐことによって表せます
「Z」に「Interpolation」パッチをつなぎます
「Interpolation」は入力された値を出力するパッチです(※QCでRSS表示)
「Z」は奥行きなので画面手前から画面奥までの値を入力します
以上で「螺旋状の動き」が完成しました
モーショングラフィックを作る場合
作る順番を熟慮する必要があります
「形状」それから「動き」という順番をくずしてしまうと修正が困難になってしまいます
この考え方は映像を作る上で非常に重要なセオリーです
まずは「形から入る」映像だけではなく全てに応用できそうなセオリーですね
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